いよいよ今週末、那珂研へ。10月17日の施設見学会で核融合研究に触れる

開催まであと4日。一般入場とJT-60SAツアーの参加条件を分け、実験・展示の楽しみ方と東海駅への最終シャトルを案内する。

FUSION INDUSTRY掲載日 2026-10-13更新 2026-10-13
この記事を共有

発表日:2026-10-06

茨城県那珂市のQSTにあるJT-60SAを上から見た様子。装置の周囲に配管や作業足場が広がる。
JT-60SA(2026年3月)© QST/掲載:Fusion for Energy · 利用条件

THE TAKE

ニュースの装置名を実際の研究現場へ結び付ける機会。一般入場と予約企画の混同を避け、来場前の判断に必要な条件を整理する。

WHY IT MATTERS

ニュースの装置名を実際の研究現場へ結び付ける機会。一般入場と予約企画の混同を避け、来場前の判断に必要な条件を整理する。

いよいよ今週末、那珂の研究所が一般来場者を迎える。QST那珂フュージョン科学技術研究所の施設見学会は、10月17日(土)に開催予定だ。開催まであと4日。核融合の研究を、実験や展示を通して身近に感じられる一日になる。

会場は茨城県那珂市向山801-1。企画の開催時間は10時から16時で、開場は9時30分、閉場は16時30分。一般入場は無料・入退場自由と案内されている。まず押さえたいのは、研究所への一般入場と、個別ツアーの参加条件を分けて確認することだ。QSTの開催案内

JT-60SAの事前申込は終了、一般入場とは別

JT-60SA見学ツアーの事前申込は、10月13日朝に確認した公式案内では締め切られている。ただし、見学会全体が満員になったという意味ではない。一般入場の案内と、ツアーの申込終了が同じページに掲載されている。

さらに、公式リーフレットには、キャンセルが出た場合に限って当日の申込も受け付けるとある。当日受付があるか、どのように申し込むかは、制御棟ロビーの総合案内で確認する。必ず参加できる枠が用意されていると受け取らず、ほかの展示も含めて過ごし方を考えておきたい。会場案内・リーフレット

研究設備を、身近な現象から読み解く

那珂にあるJT-60SAは、日欧が共同で進める超伝導トカマク装置だ。ITERを支援する研究や、将来の原型炉に向けた研究、人材育成を担う。見学の前に知っておきたいのは、高温のプラズマを扱う装置の周りに、磁石、冷却、真空、電源などの設備があることだ。QSTのJT-60SA計画紹介

当日は「超伝導と-196℃の世界」や真空実験が予定される。難しい専門用語を先に覚えるより、冷やすと何が変わるのか、空気を抜くとどんなことが起きるのか、という問いから入ると展示を楽しみやすい。

掲載写真はJT-60SAの装置や組立ての記録で、今回の見学会を撮影したものではない。2017年6月の磁場コイル組立写真からは、環状の大型装置が、一つずつ作られた部品を組み合わせて成立していることが見て取れる。F4Eの組立記録

JT-60SAの真空容器の周囲に並ぶ組立中のトロイダル磁場コイル
JT-60SAの磁場コイル組立(2017年6月)出典:Fusion for Energy(F4E) · 利用条件

加熱や遠隔操作も、見学の入口に

企画には「プロジェクトNBI!!!」、巨大ロボットアームの操縦とクイズ、ITERサイエンスなども並ぶ。ロボットアーム企画は第一工学試験棟で当日整理券を配布し、枚数に限りがある。参加したい企画の受付場所を、先に地図で確認しておこう。

NBIは中性粒子ビームによる加熱に関わる技術だ。F4Eが2025年1月に紹介したJT-60SAの改修では、追加の加熱装置などの整備が報告されている。本文の写真も、その設備更新を伝える2024年12月の記録。展示を見るときには、何を加熱し、どのような装置で送り込むのか、と役割を考えると理解がつながる。F4Eの設備更新紹介

JT-60SA実験棟で吊り上げられる中性粒子ビーム加熱装置のユニット
JT-60SAの中性粒子ビーム加熱装置(2024年12月)写真:© Fusion for Energy(F4E) · 利用条件

バスで行くなら、帰りの時間まで確認を

電車ではJR常磐線の東海駅が最寄りとなり、西口と研究所を結ぶ無料シャトルバスが運行予定だ。当日は水戸ホーリーホックのシャトルバスも運行されるため、「QST施設見学会」の乗降場所を確認したい。

帰りの最終便は那珂研16時15分発、東海駅16時30分着。企画が終わる16時からは15分後で、研究所の閉場16時30分より早い。最後の展示を見てから移動する時間も含めて計画しよう。公式シャトルバス時刻表

車は研究所内の駐車場を利用できると案内されている。開場前には来場できないため、早く着きすぎないようにしたい。

今週末、研究の現場を訪ねるために

JT-60SAは、装置とともに日欧の研究者・技術者が協力してつくる研究の場でもある。制御室に集まるチームの写真は2026年1月の記録だ。大型設備だけでなく、それを動かし、測り、改良する人の仕事にも思いを巡らせたい。F4Eの日欧チーム紹介

見学会は雨天開催、荒天中止の予定。中止する場合は、当日の午前8時までに公式ページで知らせるとしている。出発前に最新案内を確認し、現地では立入範囲や撮影の指示を守ろう。開催まであと少し。気になる実験を一つ決めて出かければ、ニュースで目にするフュージョンエネルギーを、具体的な設備と研究の仕事に結び付ける機会になる。

那珂のJT-60SA制御室で、日本と欧州の旗を前に集合した日欧の研究・技術チーム。
JT-60SAの日欧チーム(2026年1月)© QST/掲載:Fusion for Energy · 利用条件
この記事を共有