キヤノン電子管デバイス

核融合プラズマを加熱する大電力マイクロ波源「ジャイロトロン」を製造する専門メーカー。QSTと連携してITER用8機の供給を支え、2026年発表の追加20機では1.2MW化に対応する本体製造を担う。

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FUSION INDUSTRY掲載日 2026-10-08更新 2026-10-085 MIN READ
CURRENT STATUS

研究装置向け供給・次世代機器開発

情報確認日:2026-10-08
COUNTRY
日本
TECHNOLOGY
要素技術
FOUNDED
未確認
FUNDING
未確認
キヤノン電子管デバイス株式会社の事業・開発工程。ジャイロトロン本体:高出力の電子管を製造、QSTの開発・調達に参加、システムと伝送:電源・冷却・伝送系と統合、ITERの加熱機器へ、ITER現地で試験:2026年に初号機出力を確認、定格運転の確認は別工程。
電磁波でプラズマを加熱する。高周波の出力は加熱装置の性能。核融合出力や発電量を示しているわけではない。FUSION INDUSTRY 編集部作成(独自概念図)

事業上の役割と製品

キヤノン電子管デバイスは、核融合プラズマの加熱・計測に用いる高出力マイクロ波源「ジャイロトロン」を開発・製造する専門メーカーである。電子の運動エネルギーからマイクロ波を生み出す大型電子管で、電子サイクロトロン加熱系の中核を構成する。同社は電子銃、空胴、出力窓、コレクタなどに関わる高真空・高電圧技術を蓄積し、1MW級や複数周波数の製品を公開している。ジャイロトロン製品情報

事業上の役割と製品:キヤノン電子管デバイスは、核融合プラズマの加熱・計測に用いる高出力マイクロ波源「ジャイロトロン」を開発・製造する専門メーカーである。電子の運動エネルギーからマイクロ波を生み出す大型電子管で、電…。実機供給とプロジェクト実績:QSTと同社は2022年12月、104・137・170GHzの3周波数でメガワット級の出力と連続動作を可能にしたジャイロトロンの開発を発表した。これは周波数を選べる加熱源の開発成果であり、発電…
本文の論点を整理したオリジナル図解。資料確認:2026-10-08。図:FUSION INDUSTRY

実機供給とプロジェクト実績

QSTと同社は2022年12月、104・137・170GHzの3周波数でメガワット級の出力と連続動作を可能にしたジャイロトロンの開発を発表した。これは周波数を選べる加熱源の開発成果であり、発電の実証ではない。2022年12月21日共同発表

ITER向けには、QSTが調達を担う8機のジャイロトロンと周辺機器が2024年までに製作・性能試験を完了。最後の機器は2025年1月21日にITER構内倉庫へ到着し、輸送が完了した。2026年5月20日の共同発表では、QSTがITER機構から受託した追加20機について国内6社との契約を報告。同社はジャイロトロン本体を製造し、1機当たり出力を従来の1MWから1.2MWへ高める要求に対応する。最終輸送の完了・追加20機の調達

バリューチェーンでの意義

ジャイロトロンは本体だけでは機能せず、超伝導磁石、電源、冷却、マイクロ波を導く機器と組み合わせて使う。追加20機もQSTと複数メーカーの分業であり、システム全体を同社が単独供給するわけではない。その中で同社は電子ビームを安定に形成する精密製造を担い、研究機関の設計・調整技術を実機へつなぐ。製品単体の性能と、周辺機器を統合した加熱システムの性能を分けることが、この企業の役割を理解する要点である。製造担当と技術課題

現地試験の到達点と残る課題

2026年7月31日、QSTはITER現地で初号機から170GHzのマイクロ波を出力することに成功したと発表した。一方、同発表時点では1MWを数百秒間出力する定格の現地受入試験と、残る7機の試験は今後の予定だった。現地出力成功を、8機すべての定格試験完了やITERのプラズマ加熱運転開始と同一視できない。ITER現地での出力実証

次の課題は、高出力化に伴う熱の処理、個体差を踏まえた調整、周辺機器との精密な位置合わせ、量産時の品質再現性である。追加20機はその生産経験を蓄積する機会となるが、受注・製作・現地試験・炉の運転は別々の段階として確認する必要がある。量産化に向けた公表内容

企業 DATA

国
日本
地域
アジア
企業カテゴリー
サプライヤー
方式・炉型
要素技術
開発段階
研究装置向け供給・次世代機器開発

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